片想
「…さん?
2010年分の満額は…」
彼の声にはっとして振り向く。
「ああ、ごめんなさい。
今から探す…」
額に手をやって表情を見られないように隠しながら答える。
あった…。
アタシは少し背伸びしたら届きそうなところにあった「2010年度分」と書かれたダンボールに手を伸ばす。
その瞬間、
…え?
少し足元がふらついた感じ。
背伸びしたから?
違う!
そう思ったと同時に宮垣くんの声がする。
「地震?
危ないっ!」
そしてアタシが取り出しかけていたダンボールが落ちてきた。