透明水彩
「藍香、美凪……!」
「今、のは……?」
火が消え、我に返った理人があたし達に近づいてくる。未だ唖然としたままの藍香がぽかんと口を開けているのを横目で捉えながら、くらり、と視界が揺れた。
「美凪?」
理人の声が、遠くに聞こえる。
視界がぐにゃりと歪む。
あれ、何だろう。
緊張感がとけた、のかな?
…否、これもリングのせい?
すでに元の状態へ戻っていたリングを見たのを最後に、あたしの意識は闇に堕ちた。
◆◆◆
目が覚めると、そこはここ数日で見慣れたあたしの部屋だった。もちろん、叔父さん宅のだけれど。
夜の闇に支配された部屋の中、身体を包む柔らかさとかろうじて見える範囲から、ベッドに寝かされているのだと認識し、ゆっくりと上半身を起こす。
けれど、くらりと揺れるような目眩と全身を纏う気怠さがウザくて、思わず眉を寄せた。