透明水彩


「…今日、刺客が現れたから?」


あたしの真意を汲み取ろうとするかの如く、あたしをまじまじと見つめながら叔父さんは問いかけてくるけれど。


「うーん……。それも、理由の一部ったら一部なんだけどねー。まあでも、直接的な理由ではない、かな。」


あたしだけが傷つくのなら、あたしの事情に誰ひとり巻き込まないのなら、それなら大方問題ないのだ。

死ぬのはあたし1人。

それで全て解決するのなら、それはそれで死ぬこともあたしは厭わない。

けれど、ダメ、なの。
これ以上理人も藍香も、訳のわからない世界に巻き込むことは、あたしのプライドが許さない。


「……本当に、」

「本当に行く。あたしがいなくなれば、理人も藍香も、もう狙われたりはしないでしょ。」


真剣にそう訴えれば、叔父さんは諦めたように小さく息を吐いて、ベッド脇の椅子に腰掛けた。
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