透明水彩


「…――まぁ、組織のことについては、またおいおい話していくよ。今はそれよりも、そのリングと抗争について話しておきたい。」


そして、一瞬のうちに真剣な表情になった叔父さんは、まじまじとあたしの姿を捉える。

それに答えるように見つめ返せば、叔父さんはゆっくりと口を開いた。


「さっき啓志が言っていた通り、抗争の主たる原因はリングとそれを扱える美凪ちゃんにある。もう気がついているだろうが、そのリングはとてつもなく危険なものだ。扱い方や使い道を間違えれば、とんでもないことになる。」


……確かに、そうだ。
あたし自身が望まなかったにしろ、昨日実際に威力を見て、体感して。恐ろしさや威力は、あたしが1番痛感している。


「そこで、だ。CROCEは美凪ちゃんを利用してROSAを拡大した後、逆にROSAを自らの支配下におこうと企んだ。」


そして紡がれたCROCEによる裏切りの企みに、何となく状況を掴みかけることができたような気がした。
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