透明水彩

「だから美凪ちゃん、むやみやたらにその能力を使ってはいけない。」

「わかってるよ。こんなの、あたしはもう使わない。」


そうだよ、使わない。

昨日みたいに、訳もわからず能力を発揮したりなんかして、例え敵だとしても他人を傷つけてしまうのは何だか怖いから。

だけどそんなことより、あたしには気になることがあった。さっきケイは、この時代のあたしは死んだと言った。抗争をおさめる、最終手段として。

なら、今この世界において抗争は起こっていないの?おさまっている?

この時代のあたしの思惑通り、もしちゃんとおさまっているのだとしたら、今、ここに、あたしの存在は邪魔なだけじゃないか。


「…それより、叔父さん。」

「うん?」

「今って、その抗争はどうなってるの?おさまってる……のかな。」


何気なく問いかけた核心をつく問いに、叔父さんは躊躇うことなく答えてくれた。


「何も、心配することはないよ。」


と。
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