それは運命のいたずら
「冗談でも嘘でもないからね」
「…」
奏哉先輩は、私の頭を軽く撫でると部室に入って行った。
あまりにも衝撃的で私は返事が出来なかった。
だからあんなに似てるんだ。
妙に納得してしまったではないか。
「実杏、今日フリーだって」
「ってことは金曜日か!
ひゃっほーいっ」
私はスキップしながらグランドに向かった。
グイッ
「いったぁ…何すんの!」
「ちょっと来て」
掴まれたら腕を振り払って抵抗する気力もなく、私は木陰に連れられた。