それは運命のいたずら
「で、いったいなんのよう?」

いっつもいっつも強引過ぎる。宙の事を睨みながら言った。



「この至近距離で上目遣いは止めろ」


その行為が裏目に出たみたいだった。




「あんたの勘違い!

背が低いせいで自然と
そうなるんだよっ!」


自分で言ってて虚しくなった。なんでこんなにチビなんだ私!



「そんなことよりポニーテール曲がってる」


宙はそう言うと、スルッと私の髪をほどいて器用に慣れた手つきで結び直した。



「はい、出来た」


宙はニコッと微笑みながら、私の頬を両手でサンドした。


「…あっ、ありひゃとっ」


そのせいで呂律が回らない。

不覚にも宙にドキドキしてしまった。
触れられた部分が熱い…

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