水晶の涙
「じゃ、行きまーす…」
そう言うとラリマーをチャロアイトに近づけ、瞼を静かに閉じた。
「………波動を、感じて」
そして、静かにそう言った。
と、その時だった。
ーポチャン。
「……え?」
何処からか、一滴の水が水面に落ちる時の様な…そんな音が聞こえた気がした。
けれど、回りを一周見渡してみても、その発信源らしきものは見当たらない。
「…アリア、どうかしたのか?」
けれど、首を傾げながら私の様子を伺う様子からして…どうやらカイ君には聞こえていなかったらしい。
「……ううん、なんでもない」
だから、さっきのは気の性だろうと決めつけて、私は首を横に振った。
「……浄化能力、3ね」
…暫くして目を開いたユリ先生は、小さく息を吐き出した後にそう言った。
「3……ですか」
すると、チャロアイトが持ち石の女の子はしみじみとその数字を口にした。
…浄化能力。
それは、悪魔を浄化する為の石の力の強さみたいなものだ。
1番強いもので、表記は6…。
1番弱いもので、表記は1…。
と言う風に、一般的には分かりやすく数字で別けられる。