トリプルトラブル【完】
 食後秀樹は部屋に戻り、ベットの上に寝そべっていた。

幾度となく寝返りを打つ。
そして、頭を抱えた。


「兄貴何やってん?」

机に向かっていた直樹が見かねて声を掛けた。

でも、秀樹は首を振った。


(――知らなければそれで済むって問題でもないのに……)

でも直樹には言えない。

秀樹は体を半分起こしてうずくまった。




美紀が本当の兄弟じゃないと知って、秀樹はもがいていた。

どうしようもないほど、心が乱れていた。


(――何なんだよ!
美紀は妹なんだ。
――血の繋がりは無くたって、妹なんだよ!)


秀樹の頬を涙が零れる。

秀樹は直樹に見つからないように、そっとそれを拭いた。
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