カラス君と黒猫さん










□ □ □



「篠加羅!お前また遅刻かっ!」

「・・・・・・・・・・・・」




月曜。


結局、俺は疲れが取れなかったのか寝坊し、現在4時間目の数学中に登場した。





「カラスーぅ、夜中までなにやってたんだ?」


笑う友人が目に入り、俺も笑い返す。



「何もしてない」

「本当か?」



ざわり、と騒がしくなってきたクラスを静める先生。
席に着いたとき。



(あ、)




授業中なのに、廊下を歩いている黒い生徒。



(黒猫さん)



はたと目が合う。
少しだけ、黒猫さんが笑った気がしたから、俺も笑い返した。










< 41 / 223 >

この作品をシェア

pagetop