シンクロニシティー


 ナッチは一曲目を気持ち良く歌い終えると、「ごめん、トイレ」と私に耳打ちして部屋を後にした。


 私はちっとも歌う曲を決めることができず、膝の上にのせたデンモクと延々睨めっこをしていた。




 数分でナッチは戻って来た。
 何故だか私の全く知らない男、数人を引き連れていて。


 見るからにガラが悪そうだ。
 髪の色もそうだけど、服装も身に着けているアクセサリーも、何から何まで派手。


 どういうこと?



 昨日のナッチの蔑んだ憎悪に満ちた眼差し、今日の私に対する刺々しい発言を思い返して、辿り着く可能性。

 でも、いくらなんでもそんなこと……まさか……


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