シンクロニシティー


 今シュウを見たら、益々お別れが辛くなる、そんなのわかっている、充分過ぎるほど承知している、だけど――


 せめてこの目に、頭に、心に。
 しっかりとシュウの全てを焼き付けておきたかった。

 ただそれだけ。


 シュウは、切なげに私を見詰め返す。


 何か物言いたげな、どこか憂いを帯びたその表情は、まるで私の心をそのまま映し出しているようで。

 ああ、きっと今私も、こんな顔しているんだなぁと、そんな風に思ったら余計に苦しくなった。



「シュウ、ありがと」

 サヨナラは言わない、絶対に。
 きっとまた私はシュウに会いに来る。


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