色をなくした世界
更に場面が変わる・・・これが最後の夢だと思った。



場面は・・・・葬式が終わり一人家にいた時だ・・・。


私は何も見えていない。


ただ・・・このまま死ねたら・・・・そう思っていた。


和哉がいない世界を一人で生きていくのは辛くて・・・・。



あぁ・・・忘れていた。あの日私は・・・・死のうとしていた。



ソファーで少しだけ眠り、目を覚ましたら・・・・和哉の元に逝こう。そう思っていたんだ。



その時・・・雄大が来た。



私よりも多くの時間を和哉と過ごしていた人・・・・。



唯一私よりも和哉の事を知っている人・・・・。


和哉の親よりも雄大は和哉の事を分かっていたはずだ。


和君が言っていたもの・・・。


「雄大は俺が考えてる事を何でも知っている」


って・・・・アイツにだけは全部見破られていると。


それがすごく羨ましくて・・・・だから覚えていた。
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