色をなくした世界
雪乃が夢を彷徨っている時・・・雄大は最大の難関に直撃していた。



あの後青山に今日は定時に上がって良いからと言われ・・・雄大は雪乃の家へとやってきた。



何度電話をしてみても出ない為、インターホンを鳴らして見れば・・・・・鬼が出た。



鍵は開けてもらえたものの・・・・中に入れてもらえない。



その時雄大は確信した。



(・・・・文句を顔を見て言う為に・・・・開けたのか・・・)



本来ならインターホンの前で追い返せれていたという事だ。



余談だが・・・一馬はインターホンの前で追い返されている。



「雄大君・・・・いらっしゃい」



雪乃が誰に怒られるよりも、梓に怒られるのが一番怖いと言っていた意味が・・・分かる気がした。



笑顔で雄大を見ているものの・・・目は全く笑っていない。



その目が・・・・お前何しに来たの?と語っている。



雪乃になんてことをしてくれたと罵声を浴びせられる方が、気持ち的には楽なような気がしてくる。



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