色をなくした世界
雪乃の部屋の前までは来たものの・・・雄大は中に入れずにいた。



すると・・・中から・・・



「雄大・・・君・・・ごめんね・・・・・」



そう泣く雪乃の声が聞こえる。



-ガチャ-


中に入ってみれば・・・・泣きながら眠る雪乃の姿が見える。



雪乃はずっと雄大に謝っている。



傷つけたのは自分なのに・・・・側により涙と汗を拭いてやれば、雪乃の顔に少しだけ元気が戻る。




「雪ちゃん・・・雪ちゃんは悪くないんだ・・・俺が悪いんだ・・・・」




友達としてしか見らえていないと分かっていたのに・・・止められなくなった自分の気持ち。



それが雪乃を傷つけた。



熱をだし、意識も朦朧としている中・・・泣きながら雪乃が謝る事なんてなかったのに。



「ごめん・・・本当にごめん・・・・」



雄大がそう呟いた時・・・・雪乃が目を覚ました。
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