色をなくした世界
「それが好きに変わったのは、ダンスの大会の後かな?」



雄大は今でも印象に残ってる場面がある。



あれはダンス大会があると聞いて雄大達が見に行った時の事・・・。



「凄いじゃん!!うちの大学決勝まで残ってるよ」



雄大と和哉が会場に着いてみれば、予選は終わり、残すところ決勝のみとなっていた。



メンバーを見れば・・・


「雪ちゃん!メンバーに入ってるよ!一年で二人だけじゃん!!」



雪乃はメンバーに名前がのっていた。



雄大達の大学はダンスが結構有名だった為、そこでメンバーに入れるのはかなりの実力だ。



「雪乃ちゃんは本当にダンスの時だけすごいよね」



隣では、まだ雪乃ちゃんと呼んでいた和哉が笑っている。



その大会は準優勝で終わった。雪乃たちのダンスも凄かったが・・・優勝チームは圧倒的だった。


大会が終わり雪乃に声をかけようと行ってみれば、先輩たちの最後の言葉を聞いていた。



雪乃たちには来年があるが、そうでない人もいる。



遠くからでもみんなが泣く声が聞こえる。



そんな中、雪乃は一生懸命仲間を支え笑っていた。




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