色をなくした世界
「和也が飛び出したのを・・・宮田さんが・・・」


あの時・・・和也が轢かれると思った時・・・・雪乃が飛び出し和也を突き飛ばした。


そして・・・その代りに・・。


「宮田さんがトラックに・・・・」



梓の手から受け取ったエコバックが落ちる。


中から出てきたのは・・・梓の好物ばかり・・・。


(嘘だよね・・・・雪が・・・・嘘だよね・・・・?)


その場に座り込む梓に東原が謝り続けている。



動かなければいけないのは分かるのに・・・・



「雪は・・・もちろん・・・大丈夫なんですよね・・・・?」



微かな希望にかけて聞いてみれば、東原の顔が曇る。



「危ない状態だと・・・救急車の方が・・・一刻も早く御家族をと・・・・でも宮田さんの携帯が壊れてしまい・・・」


だから東原が来たのだ。


携帯が壊れた為、雪乃の知り合い誰にも連絡が取れなかったから・・・。


「お願いです・・・病院に・・・宮田さんの側に・・・」


梓の耳には和也の泣く声だけが届いていた・・・。


(何で・・・雪・・・なの・・・?)
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