色をなくした世界
病院にかけつければ・・・・梓が化粧もしていない顔で泣いていた。



「梓ちゃん・・・雪ちゃんは・・・?」



急いで走ってきたのだろう雄大は、全身汗だらけだった。



「3日が山だって・・・今雪の両親が来て話を聞いてる・・・・」


梓の横には男の子がぴったりくっついて寝ている。


起こさないように、この子は?と聞けば・・・・梓の顔が更に曇った。



「和也君っていうの・・・私たちの隣に住んでる子・・・」



そこまで言うと、梓は落ちかけているコートを和也にかけ直してやる。



「この子を助けて・・・・雪は車にひかれたの・・・・」



(和哉が死んだ日に・・・雪ちゃんまで・・・)



雄大がガクッと膝を折る。



「雪いつもこの子事を和哉君の生まれ変わりみたいって言ってたの・・・だからよけい体が動いたんだと思う」




目の前でもう和哉を死なせたくなかった・・・・




雄大にも梓にも雪乃の気持ちが泣きたいほど強く伝わってくる。
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