色をなくした世界
どれだけ泣いたんだろう・・・・雪乃は和哉の腕の中でいつの間にか寝てしまっていた。


起きれば・・・夢が覚めているのではないかと思ったが、和哉は変わらずにそこにいた。


「雪乃!!起きた?」



和哉が死ぬまで毎日あった優しさが・・・雪乃を包む。



「起きたら・・・夢だったと思ったら・・・まだ和君がいる・・」



寝ぼけながら話す雪乃を和哉は抱きしめてくれる。



「夢じゃないよ・・・でも・・・」



和哉の顔が曇る。



「和君・・・・・?」



雪乃が寂しそうな和哉を心配して顔を覗いた時・・・雪乃の耳に雄大の声が届く。



「雪ちゃん・・・戻ってこいよ・・・」



今にも消えてしまいそうな雄大の声に、側に和哉がいるのにも関わらず気になって仕方ない・・。



「雪ちゃん・・・雪ちゃん・・・雪ちゃん・・・逝くなよ・・・」




雪乃はもう雄大の声しか入ってこなかった・・・。




「・・・雄大君・・?」



そう言った時・・・和哉が雪乃を抱きしめる力が強くなる。
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