恋のはじめ





広間では、先に来ていた室が白飯を持って咲希に笑顔を向けた。





それを冷めた態度で返す。





「どこだっていい」





「ま、早く飯取ってこいよ」






何かがおかしい。






近藤も土方も他の幹部等も集まったこの広間で、普通に挨拶されるはずがない。






だが、






「おー島原くん!昨日は良く眠れたか?」






近藤だ。






何も怪しむことなくそう言った。








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