ワケがありまして、幕末にございます。





――ヒュッ

バシャァァ ゴトンッッ…ボタタ…




「御用改めでござる!!」




近藤さんはそう声を上げ、その後ろに沖田さんが続いた。


もう既に1人の浪士が近藤さんの愛刀・虎徹により一刀のもと、肉の塊になっている。



2階には抜刀した浪士。


それに臆することなく怒鳴り声は響いた。




「手向かいいたせば容赦なく斬り捨てる!
無礼すまいぞ!!」





後世に残る暗く長い一夜が幕を開けた―――










「逃げろォお!」


「怯むな!
我等に分がある、皆まとめて血祭りに上げよ!!」


「おぉぉ!!」




キィィン

――ザシュッ ゴトゴトッ




敵が刀を降り下ろしてくる前に、白梅を右薙に振るう。



―ドクン


人を、斬る。

斬る、斬る、斬る。



――ドクン




「…手向かいいたせば、容赦なく斬り捨てる」




ザシュッ



――ドクンッ



あの時の感覚が(よみが)る。



…斬った分だけ、その命の重さを背負わなければならない。



それでも、アタシは。


今一度、鬼になろう。






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