ワケがありまして、幕末にございます。







「やること分かんなくて暇なんだよ。
配属も決まってないみたいだし」


「稽古しろよ」


「ダルい」


「やれ」


「やだ」


「命令だ」


「何様だ」


「「………」」




比喩で言えば火花が見えそうな睨み合い。



少しするとハァーと土方が息をついた。


なんだ、案外折れるのが早い…と思ったらニヤリと口角をあげ。




「分かった。
そんなに稽古が嫌で仕事がしてぇなら、」




え、どうしよう、凄く嫌な予感がする。


聞きたくな…




「てめぇは小姓だ!!」




やっぱりーー!!







< 92 / 325 >

この作品をシェア

pagetop