『王恋』☆ハロウィンは恋ざかり☆
「リンが素敵すぎるからだよ」


「それは違うよ アルのせい」


王室の一員として注目されるのはだいぶ慣れてきたけれど、苦手なのは変わらない。


それでも、アルとダンスを楽しめるのは嬉しかった。


それから数曲踊ったふたりは盛大な拍手を受け、ダンスを終わらせた。


次から次へと話しかけられそうになるのを避け、アルはリンを庭へ連れだした。


途中で、シャンパンの瓶とグラスを手にするのも忘れずに。


ベンチに座ったリンは少し上がっていた息を整えた。


「私、酔っちゃったみたいにふわふわしている」


アルのジャケットからシャンパンの香りを吸い込んだせいか、お酒を飲んだ時の様にふわふわした気分だ。


「リンは弱いからね でも、喉が渇いただろう?」


シャンパングラスをリンに持たせると、飲むように言う。


言われるままにリンはシャンパンを一口飲んだ。


「もうこれはいらないね?」


これとは羽のマスクのこと。


アルはそっとマスクをリンの顔から外した。


もう目は赤くなかったが、トロンとした眼差しが潤んでいる。


そんな目で見られると、アルに我慢の限界がどっと押し寄せてくる。


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