わたしとあなたのありのまま ‥2‥
「ほのかぁ、ちょっとついて来て」
翌々日の二時限目後の休み時間。
背後から声を掛けられ振り向けば、綾子が何やら意味有り気な笑みを浮かべて立っていた。
なんだか嫌な予感がするのですけど。
疑いの眼差しを綾子へ注ぎつつ「どこへ?」と問えば、「照くんとこ」と、バツが悪そうに苦笑した。
やっぱりだ。
「綾子さん。
『照哉くんとこ』って言えば私が承諾するとでも?」
溜息混じりに目を細めて聞き返す。
『照哉くんとこ』とは7組で、必然的に『田所んとこ』をも意味する。
今は出来れば田所に会いたくないのに。
そして、綾子もそんな私の気持ちに気づいているはずなのに。
綾子は肩をすぼめて、へへっと可愛らしく笑う。
誤魔化そうったってそうはいくもんか。