甘く、甘い、二人の時間
求めていた温もりに涙腺が崩壊して、ますます顔を上げる事が出来ない。
そんな私を、拓海はいつになく強く抱きしめる。
「――菫、ごめんな。」
「本当に悪かった。」
頭の上から聞こえてくる、謝罪の言葉。
分かってるよ。
大丈夫だから気にしないで。
そう伝えたいけど、煮え切らない自分もいて。
どうしても素直で可愛い女にはなれないみたい。
それでも拓海の温もりが嬉しくて、凍り付いた心は溶け出していく。
だから、もっと抱きしめて欲しくて、拓海の背中に腕を回した。
そんな私の行動を見計らったように、拓海の右手が私の顎を持ち上げて。
じっと瞳を覗き込んでくる。