甘く、甘い、二人の時間

「…もしもし?」


『――…拓海?やっと仕事終わったの?お疲れ様。』



いつもの様に会社帰りに菫と電話をする。


駅までのこの時間、仕事を終え菫の声が聞けていつもならほっとするけど、今日は気分が重い。



クリスマスの事、すぐにでも伝えるべきなのに――…


なかなか切り出せない。





いつも通り他愛ない話をしていたら、あっという間に駅に着いた。




『――じゃあ、今日も遅くまでお疲れ様。気をつけて帰ってね。』


「ああ。おやすみ菫。」






通話を終え、ため息をつく。


何やってんだか。


結局言えなかった。





それから、駅のホームでメールを送信した。




"今週の日曜は会える?"




電話で切り出せないなら

……直接謝るしかない。
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