甘く、甘い、二人の時間





そして日曜の午後。


駅前で待ち合わせ。


罪悪感の為か時間よりもかなり早く着いていた。



寒さが身にしみる季節。

ポケットに手を入れて菫を待つ。



指輪持ってくればよかったかな?

なんて考えてしまうくらい、弱気になっていた。





「…はぁ。」



小さなため息は白い息となって空に消えていく。






少しすると、改札からきょろきょろしながら出てくる菫を見つけた。



微笑んで手を上げる。




それに気付いた菫は嬉しそうに俺の所に来て、


「お待たせ」


なんて極上の笑顔を浮かべて腕を絡ませてくる。



上目遣いの菫にドキッとする一方、申し訳ない気持ちで一杯になる。

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