甘く、甘い、二人の時間
年が明け、1月も終わりを迎える頃。
『プロジェクト、成功したよ。』
「おめでとう!良かったね。」
いつも通りの会社帰りの電話で、拓海は嬉しそうに報告してくれた。
これで少しは拓海の仕事が落ち着くかな?
なんて、淡い期待を抱いていたら、とんでもない台詞が聞こえてきた。
『これで当分はゆとりが出来るからさ、菫の引越し済ませよう。』
…はい?
「…引越し?」
『そう。今すぐにでも一緒に住みたい。だから早くしよ?』
えっと…
「あの、まださ、両親に報告とかもしてないし…」
それだと順番が違う気がするけど…。
「確かに私も早く一緒に住みたいけど…」
『は?何で話してないの?』
「…え?」
『俺はとっくに報告済みで、早く連れて来いって親が煩くて。あ、週末に実家に行くから。日帰りは無理だから泊まりになるよ?支度しておいて?』
「…あの、」
『菫もご両親の都合聞いておいてな。この一ヶ月は時間が取れるから、その間でお願いしたいけど…。』
「…たく、み」
『あ!電車来るから。また明日連絡するよ。お休み菫。』
「――おやすみなさい……」
こうして、とんでもない通話は終了した。