夏の空~彼の背中を追い掛けて~
お母さんは朝食を作り、既に仕事へ出掛けていた。
お爺ちゃんとお婆ちゃんは部屋でのんびり過ごしている様で、シーンとしている。
ちょっと寂しいなぁ。
昨日は2人が居たから、食卓が賑やかだったもんね。
静けさを感じる中、私達は朝食を済ませた。
「今から何する?」
紀香と話を始めた所に、家電が鳴り出す。
まさか私の家からじゃないよね!?
ドキドキする私を余所に、紀香は受話器を手に取った。
「もしもし、田川です。…どうしたの?…昨日、会ってるよ…」
何だ、紀香の知り合いか。
良かった。
もし『今から迎えに来る』って電話だったら、どうしようかと思ったよ。
ホッとすると、紀香の会話に耳が集中してしまう。
聞いてはいけないと分かっていても、何となく私と俊ちゃんの事を話してる様に思えてならない。