夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「真弥、本題に戻すけど…近いうちに、妊娠した事を俊ちゃんって人に言う事!分かった?」
「うん…」
「そして、親にもきちんと話す事!」
「う゛っ…ん…」
「めっちゃ怒られると思うけど、守りたいんだろ?今ここに居る小さな命を…」
遠慮がちに、漣の手がお腹に触れる。
「うん。守りたい…」
「もし……誰も味方がいなかったら…俺が真弥の味方になってやる」
「えっ!?…そんな事言ったら、私…ホントに甘えちゃうかも知れないよ?」
「良いよ。好きなだけ甘えな!1人で抱えるには余りにも大きすぎるだろ?」
「有り難う…」
本当は“有り難う”だけじゃ言い足りないのに、他の言葉が見付からなかった。
漣の優しい言葉でジワジワと涙が溢れ出した私は、それを隠す為に、膝を抱え込むようにして俯いた。
「ごめん、真弥…。怖かったら止めるから」
そう言って、漣は私をそっと抱き締めた。
これが俊ちゃんなら思い切り泣く事も、抱き締め返す事も出来る。
でも相手は漣。
この腕に甘えちゃいけない。