夏の空~彼の背中を追い掛けて~
そっか…人の気配を感じたから、見付からないうちに漣はここから離れたんだ。
1人になった私は羽織ったコートに手を通し、掃除場所へ向かった。
「真弥、何処へ行ってたの?」
渡り廊下へ着くと、既に紀香はホウキを手に掃いていた。
「昨日の事を、漣に報告してたの」
「そう言えば、漣君に指摘されたって言ってたもんね」
「うん…」
周りに人が居る事もあり、私達はそれ以上の会話を控えた。
いつ何処で、誰に聞かれているか分からないし、最悪先生に知られれば、親に話す前に退学にだってなりかねない。
だから校内では、他愛ない会話しかしない。
「良し!掃除終了。紀香、教室に戻ろう」
「うん。次は移動教室だから、少し急いだ方が良いかも」
私達は気持ち早歩きで教室へ戻り、5·6時間目の授業があるパソコン室へ向かった。
そしてHRも終わり自動車学校へ行く為、紀香とバス停へ行き、送迎バスを待った。
後数分でバスが来る!と言う頃、○○工業の制服を着た人が、向かいの歩道にバイクを停車させる。
1人1人ヘルメットを取る仕草に、バス待ちしている女子は釘付け。