夏の空~彼の背中を追い掛けて~
このドアの向こうって…あの畳があった部屋だよね?
嫌な思い出しかないし、開けるの嫌だな…。
でもここに、俊ちゃんが居る…。
どうしよう…。
出て来てくれないかな?
私はドアノブを握り締め、躊躇しながらゆっくりとドアを開けた。
「俊ちゃ~ん?」
遠慮がちに小さな声で呼び掛けると、突然腕を掴まれ唇が塞がれた。
「んんっ……んっ!?」
久し振りのキスはとても荒々しく、急かすように舌が絡んでくる。
んんっ!?
舌の動きが全然違う!!
俊ちゃんはもっと優しくて、痺れるようなキスをしてくれる。
しゅ…俊ちゃんじゃない!?
じゃぁこの人は一体誰!?
確かめようにも暗くて顔が見えないし、息吐く時さえ与えてくれない。
どうにか逃げようと相手の体を押し退けたけれど、びくともしない。