夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「お前な、真弥が男性恐怖症だって知ってるよな!?それなのに騙して無理矢理抱いたのか!?」
「マジでごめん!…いっつも俊ちゃんばっかり良い思いしてさ…俺だって1回位したかったんだ…」
「ふざけんな!!」
今にも殴り合いの喧嘩をするんじゃないかと思う程の勢いで、2人の言い争いは続く。
私はどうしたら良いのか考える力も無く、その光景をただボンヤリと見ていた。
「真弥、大丈夫!?」
暗がりが苦手な紀香が、アチコチに足をぶつけながら私の傍へ駆け寄って来る。
「体、大丈夫?とにかく冷えないように服を着て」
「あっ、うん。そうだね…」
紀香に促され、私はどうにか服を着た。
だけどその間、俊ちゃんと孝道君が何を話していたのかは記憶にない為、分からない。
「真弥、立てるか?」
話が済んだのか、俊ちゃんは懐中電灯を片手に私の傍へ寄り、反対側の手をスッと差し出した。
その手を取ると、強い力でグィッと引き上げられ、私の身なりを優しく整えてくれる。
「ノンちゃん、このまま真弥を連れて行くから、何かあったら連絡して」
俊ちゃんは私を支えるように脇の下に手を入れ、ゆっくり歩き出す。
だけど1歩1歩足を踏み出す度に、ズキンズキンと突かれた子宮に痛みが走る。