夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「真弥…今、何ヶ月目なの?」
「ハッキリとは分からないけど、多分3ヶ月目に入ってると思う」
「3ヶ月………。産…むの?」
「うん。産みたい…」
「………。もし子供を諦めるしたら、急がないといけないよな?」
!?俊ちゃんはそうして欲しいんだ…。
分かってはいたけど、やっぱり悲しすぎるよ…。
「ごめんね、俊ちゃん。実は私、妊娠するのは2回目なの…」
約1年半前に漣の子供を妊娠し、泣く泣く諦めてしまった事、それから選択肢が1つしかない事を俊ちゃんに伝えた。
「親の勝手で赤ちゃんを死なせる事は、もうしたくない……」
「ハァ………ッ」
俊ちゃんが吐いた大きな溜め息が、耳に届く。
きっと俊ちゃんの口からは『一緒に子供を育てよう』等の、嬉しい言葉は出て来ない。
「親に俊ちゃんの事は絶対に言わない。迷惑も掛けないようにする。だから、赤ちゃんを産む事を許して下さい!」
私は布団に正座して、背を向けたままの俊ちゃんに頭を下げたが、返答はない。
きっと、これが俊ちゃんの答え。