夏の空~彼の背中を追い掛けて~
だけど、特にコレと言って話す話題が見付からず、沈黙だけが流れる。
お互いが何を話そうかと試案している中、数名の○○工業生が休憩室から出て来た。
その中に陽人が居る事は、声を聞けば直ぐに分かる。
また絡んで来るカモ…と思うと、徐々に気分が悪くなっていく。
「やっぱりここは寒いね!?、直方さん!中へ行こう!」
「うん」
広川さんが然り気無く、私を休憩室へと導いてくれたお陰で、陽人と関わらずに済んだ。
数10分後、1時間目の授業終了を知らせるチャイムが鳴り、紀香が休憩室へと戻って来る。
私はすかさず外へ連れ出し、この1時間で何が起きたのかを伝えた。
「今日は帰りまで授業が無いし、真弥が送迎バスに乗る迄私がサポートするね!」
「有り難う!じゃぁ今から授業に行って来る」
「うん。行ってらしゃい」
紀香の明るい声に見送られ、私は車庫へ向かった。
教官と一緒に車へ乗り込み、座席の調節·ミラーの位置確認·コースの確認等を行い、一般道へ走り出す。
絶対に事故は起こさない。
○○かも知れない運転をする!
走行中でも、サイドミラー·ルームミラーの確認を忘れない!
毎回、ハンドルを握る度にそう言った事が頭を占め、コースが全く覚えられないのだ。