夏の空~彼の背中を追い掛けて~
怖い……。
1歩1歩陽人から離れようとする私の体を、俊ちゃんがそっと抱き止める。
「大丈夫か?」
「う…ん…」
俊ちゃんが傍に居てくれる。
大丈夫!何も怖がる事はない。
私は一呼吸すると、再び陽人に話し掛けた。
「私ね…俊ちゃんに出会ってから、男友達とは一切連絡を取り合ってないの。何故か分かる?」
「……」
「…俊ちゃんが大好きだから。好きな人を裏切る事、誤解されるような事は絶対にしない」
「……」
陽人が何も喋らないから、こう言う話し方で『関わりたくない』『迷惑している』と言う意志が伝わっているのかどうか分からない。
だから、陽人がちゃんと分かってくれるまで、何度でも話をしよう。
「もし陽人が彼女と一緒に居る時、前に関係を持った相手に迫られてたらどう思う?嫌じゃない?」
「………」
相変わらず無言ではあったけど、僅かに陽人が頷いた。