夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「私、お母さんが反対しても赤ちゃん産むから!」
「産むって…1人でどうやって育てるの!?」
「えっ!?1人って…?」
俊ちゃんは生きてるんでしょ?
「真弥?俊介君は亡くなったのよ?」
「嘘!だって俊ちゃんは、後を追おうとした私を助けてくれたんだよ!?」
「えっ!?」
その場に居なかった母は、その時の状況を何も知らない為、私はあの時の体験を伝えた。
すると近くに居た俊ちゃんのお母さんが、遠慮がちに会話へ入って来る。
「口を挟んでごめんなさい。真弥さんは…あの時、俊介の姿を見たのね…」
「あ…はい。お義母さんも見ましたよね?」
「いいえ…。私は見てないの。…ううん、見えなかった…」
お義母さんは、小さく首を横に振る。
「えっ!?でも確かに私は…」
「真弥さん。あの時私が見たのは、眩しい位の夕陽だけ」
「そ…んな。じゃぁアレは一体…」