夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「真弥。子供が産まれるのいつだっけ?」
「6月半ばだよ」
「1人で育てるの?」
「うん」
「………」
それっきり漣は黙り込んだ。
だけど数秒の間を置いて、フーッと息を吐いた後、私の目をジッと見つめながらゆっくり口を開いた。
「真弥が…『俊ちゃんの子供を妊娠した』って俺に相談した日の事、覚えてる?」
「うん。覚えてる」
俊ちゃんとはまだセフレで、妊娠した事をどう伝えれば良いのか分からなかった。
『子供は諦めろ』と言われたらどうしよう。
親に知られたら、私の意思には関係なく病院へ連れて行かれる。
そんな不安で一杯だった私に、漣はこう言った。
『誰も味方が居なかったら…俺が真弥の味方になってやる』
『好きなだけ甘えな!1人で抱えるには余りにも大きすぎるから…』
『もし俊ちゃんに反対されたら…俺が守ってやるから!』
そして、涙を隠す為に俯いた私を、そっと抱き締めてくれた。