夏の空~彼の背中を追い掛けて~
その事を聞く為に、わざわざ来た訳じゃないよね?
「子供がこうして無事って事は、2人の両親が産む事を許してくれたからなんだけど…。真弥は1人で大丈夫なの?」
「んっ?大丈夫って何が?」
「家族の人が、色々と助けてはくれるだろうけど、子供にとって父親が必要になる時期とか来るんじゃない?そう言う時どうするの?」
父親が必要な時期か…。
「分からない…。まだそこまで考える余裕がなかった…」
「じゃぁ真弥自身はどう?何らかの理由で精神的に疲れた時、誰かに傍で支えて欲しいと思わない?」
「ん。私は俊ちゃんが傍で守ってくれてるって信じてるから…」
まだまだ淋しい、恋しいと泣く日もあるけど、時々ふんわりと包み込まれるような感覚に襲われ、俊ちゃんが傍に居るんだって思えるの。
「けど、現実には存在しないだろ?なぁ…俺じゃダメか?もう1度、真弥とやり直したいんだ」
私を捕らえる漣の瞳が、余りにも真剣すぎて、嘘でも冗談でもない事が伝わってくる。
だから私もその言葉に、真剣に答えなければいけない。
「ごめんね、漣。私の恋人は永遠に俊ちゃんだけ…。これから先も、俊ちゃん以外は愛せない…」
「俺は…。俺なら真弥が辛い時も悲しい時も慰めてあげられる…」
「……ごめん…」
「俺…真弥と別れた後も、ずっと忘れられなくて、凄く後悔してる」
後悔?
それは多分、好きと言う感情ではないと思う。