夏の空~彼の背中を追い掛けて~
スッと人が立つ気配を感じたかと思うと、誰かが私の頭にそっと触れる。
誰!?
驚いて顔を挙げると、そこに立っていたのは俊ちゃんだった。
ドキドキッと、今までにない位心臓が跳ね上がる。
「バイト、早く終わらせるから」
微かに聞き取れる位の小さな声で囁いた俊ちゃんは、笑顔を残しバスを降りて行った。
ちょっと俊ちゃん!!
嬉しいけど、誰かに見られたらどうするの!?
って、後ろの席に座ってる人にはバレバレじゃん!!
隆明君と弘晃君は、俊ちゃんと私が初対面じゃない事は知ってるけど、セフレって事は知らないんでしょ!?
何かコソコソ話してるみたいだし、何か聞かれたらどうすれば良い?
上手く切り返し出来ないよ?
段々遠ざかる俊ちゃんの姿を追いながら、私は変な緊張感と格闘していた。