愛する人。







 その姿を見ていた俺は、息を止めていたらしい。



 急に息苦しくなり、ベンチの背もたれにもたれかかった。





 なぜ裕太にぃがあの人を選んだのか…。


 俺には、良く分かる。





 時計を見た時に、分かりにくいほどに小さく微笑んだあの人。


 検査を終えた裕太にぃにやっと会えると嬉しくなったんだろう。



 気持ちを隠さず、真っ直ぐに自分の気持ちを表現出来る、そんなあの人に惚れたんだ。


 ……きっと。





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