亡國の孤城 『心の色』(外伝)
バレンは適当に、あっち、と指をさす。
「………その辺の裕福な街から。………国家騎士団に隠れて、配給される筈の食料品が闇ルートで出回ってるのさ。………今はまだ大人しいが……その内密猟まで行くぜ、あれは………」
「………配給なんてものが、あるんですね……。…………戦争が始まる前は無かったのに……」
「………民に優しくなった国家騎士団が国政を全部してるからな。………狂王様の時代より、だいぶ暮らしやすいんじゃないか?………貧困化は、進んでいるがな……」
………国は滅んだが………再興させようとする者達が、その亡國を支えている。
………はて。
………………同じ様に革命を望む自分達が、その国家騎士団を倒すのは………何か違う気がする。
平和を望むのは、御互い一緒なのに。
………時々、分からなくなる。
………何が間違いで、何が正しくて……。
なぁ、クライブ。
…………どいつが、敵だったっけ。
どいつが俺の…。
………………俺の質問には、何も答えてくれないのか。
………クライブ、お前………変わったよ。
………それとも、変わってないのか?
……………俺の、勘違いだったのか?
…………たった一言、答えが欲しいんだよ。
それだけなのに。
「…………………………なぁ………マリアっち」
「は―い?」