使者の黙示録
(やっちまったよ…)


アーケードの通りを歩く団司は、空を見上げる。


(まさか1度も大当たりせずに、ストレートで負けるとは…)


さっきまで、パチンコをしていた団司は

結局、4万円の負けとなり、いまや屍になった気分である。


(俺って、馬鹿だよね)


いま、ここにシスターがいれば

彼女は「そうですね」と、そう言うだろうかと

団司はそんなことを思いながら、トボトボと歩いて行く。


すると

突然、ドンッと右足に何かがぶつかって来る。


「うおっ」


いきなりの不意打ちに、団司は驚いた。

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