使者の黙示録
事務室を出て、修道院の出入口に向かうマザー・アミコを

他の2人のマザーが見送ろうと、彼女の後を追いかける。


マザー・アミコは、お使いに行くまえのシスター・マヤの顔色が良くなかったことを

今さらのように思い出す。


(体の具合が悪くなり、病院へ運ばれたのだろうか)


出入口の扉からエレガントゲートまで、ちょっとした庭のようになっているのだが

マザー・アミコは、乗用車2台が縦にならぶほどの、その距離を

シスター・マヤのことを思案しながら歩を進ませて行く。


どうしようもない怒りが、マザー・アミコ自身に向けられる。

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