使者の黙示録
修道院の建物から出たマザー・アミコが、エレガントゲートまであと半分という所まで来たとき

彼女の後ろにいた修道院のマザーが、不意に声をあげる。


「あら?」


シスター・マヤのことに集中して、前を見ているようで見ていなかったマザー・アミコが

その声にハッとして前方を見据えると

いま帰ってきたばかりのシスター・マヤとメグの姿が

エレガントゲートごしに、彼女の目に飛び込んでくる。


少女たちの傍に、まったく面識のない痩せた男が一緒にいる。


(だれ?)


マザー・アミコは

その男、団司を見るなり警戒心を抱いた。

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