使者の黙示録
シスター・マヤが団司に救われた、あの日以降

ボディーガードの彼らとシスター・マヤは

帰りがあまり遅くならないように、マザー・アミコから言いわたされている。


「シスター、そろそろ帰らないと」

「あ、すみません。それでは占い師さん、またいつか」

「ああ、シスターも元気でね」


少女たちがアーケードの通りに足を向けて、修道院へ帰って行く後ろ姿を

ルゼはやわらかい笑顔で見送っている。


そして、ルゼの視界から少女たちの姿が見えなくなったとき

彼女の笑顔は徐々に崩れ、困惑の色に染まってゆくのだった。

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