使者の黙示録
いても立ってもいられない焦燥感が、ルゼを行動に走らせる。


ルゼは、公園が左手につづく広場から、アーケードの通りに入る。

彼女は必死で団司をさがす。


(黙示録が現実になるときが、もうそこまで来ている!)


頼れるのは団司しかいない。


(使者なら、なんとかしてくれる)


それを信じるしかない。


アーケードを急ぐルゼは、団司にばったり出くわすことを期待したが

そんな甘い偶然など、そうそう起こるものではない。


団司に会うことのないままに、アーケードの通りは終わりを迎え

ルゼの足は、そこで止まってしまう。

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