使者の黙示録
ともあれ

団司は、ルゼに会うことが非常に重要であるような気がする。


胸に抱く不安と焦燥感が、時間とともに膨らんでゆく。

とり越し苦労なら良いのだが

全然、そういう気がしない。


はやる心が、団司の足を走らせようとする。

団司は自分に「落ち着け」というべく、走ることなく早足で目的地に急ぐ。


道路の歩道から、アーケードに隣接する公園の入口に足をふみ入れ

そのまま公園を突っきってアーケードに向かう。


ルゼと出会った場所にたどり着いた団司だが、そこに彼女の姿はなかった。

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