狼様の愛のカタチ理論【番外編】



―――――……
――――…


「じゃあ、沙優…また会う時まで元気でね?」


「はい、院長様」

数分後、院長様を見送るために傘をさしながら門の前にいき


お迎えの従者達に荷物をあずけ、院長様は名残惜しそうに頬に手をあて悲しい顔をする


「はぁ…なんだか、娘を見送る母親のような気分だわ。実の娘の時も悲しかったけど、今もあの時以上に切ないわ」


「い…院長様」


「それに、私も簡単には人間界と天界を行き来出来ないし…私にとっては次に沙優に会えるのは何十年後になるのかしら」


ふぅと再びため息をはく院長


あ…そうだよね、確か…人間界と天界は時間の流が違うんだったけ…そ、そっか…



「あ、あの…い、院長様」

「え?」

「そ、そんなこと言わないで下さいよ!私も会いに行きますから!扇李にお願いして」


たぶん、たぶんだけど…扇李は私がお願いしたら、しぶしぶだけど聞いてくれるだろうし…



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