嘘つきな彼女は、今日も嘘をつく。
「わかってるのに……わざわざユカたちの目の前で…っ」
どうして古田が震えながら、泣きそうな顔で俺にものを言っているのかわからない。
泣きそうな顔だけど……怒りが勝ってると思う。
「本当にありえない。ユカたちに必要とされてるだけマシなんだから!あんたのせいで、ユカたちとの距離が離れたらどうしてくれるわけっ?」
さっきから聞いていれば、意味のわからない事ばかり。
自分が金蔓って知ってる?
ユカたちに必要とされてるだけマシ?
あんたのせいでユカたちとの距離が離れたらどうしてくれる?
つまり、自分が金蔓で、そのためだけにユカって奴等に利用されてるって知っているのに、それでもユカって奴等に必要とされたい。
だから要らない事を言ってくれるなっ!……て事か。
俺は引っ張られて緩んだネクタイを直しながら、真っ直ぐ古田の顔を見て言ってやった。
「それ、おかしいじゃん」